『サウダージ』
私にとってリオ・デ・ジャネイロを歌う音楽のサウダージは、以下の3つであり、どれもボサ・ノヴァ音楽を代表する歌手であり名曲である。
@アストラッド・ジルベルトの「イパネマの娘」
Aジョアン・ジルベルトの「コルゴヴァード」
B小野リサの「リオ・デ・ジャネイロ」

まず訪れたのは、「イパネマの娘」という歌詞が生まれたイパネマ海岸の繁華街そしてイパネマビーチ。10月後半でありながらどこも水着を着た老若男女で華やいでいた。特に、ビーチに群がるものスゴイ人だかりとその熱気そしてギラギラの太陽の日差しは、寒い埼玉から来た私に強烈なインパクトを与えた。                      
出展:Three Best Beaches-Brazil

この歌詞の誕生秘話の中で印象に残っている内容がある。時は1962年、イパネマ海岸の繁華街にあるモンテネグロ通りを、登校途中通っていた娘達がいて、作詞者は中でも、長いブロンドヘアーで緑色の瞳を輝かせ、スタイル抜群のエロイーグ・ビニェイロという名の娘を気に入っていたようである。そんな娘がいないかなぁ〜と早速イパネマビーチへ突入してみた。波に戯れる群集、ビーチで横たわる群集、ビーチバレーをする群集などを観察した。驚嘆すべきは、基本的に大半の娘達(通称“カリオカ娘”という)はビキニ姿がハイセンスで、その恵まれたプロポーションを存分に披露していたことである。「イパネマの娘」がこの街で誕生した理由がすごくよく分かったような気がした。
                                            
『コルゴヴァードの丘』
次に訪れたのはコルゴヴァードの丘に立つキリスト像だ。1977年10月に放映されたアニメ漫画ルパン三世の「リオの夕陽に咲く札束」で、このキリスト像がヘリコプターでさらわれる場面があって、この時よりこの像の強烈な印象が残っていた。キリスト教徒でもないのに、どうしてもいつか訪れたいと10代の頃よりずーっと心から離れなかった。

時間の都合上、登山電車を利用せず、山頂駅の手前まで一気にタクシーで登った。そこから数百段の階段を登った頂上(海抜710m)にこのキリスト像が両手を広げて立っている。

1807年、ナポレオン率いるフランス軍に追われたポルトガル王室は、一時ブラジルに避難、ナポレオン失脚後、皇太子のみ残留し、1822年に独立を宣言。その独立100年を記念してこの像がついに1931年完成された。
身長30メートル、顔の長さ3メートルという。この大きさが想像できるであろうか?

この像は、リオの街を両手で覆いながら平和を願っているかのようにみえるし、また独立宣言をした皇太子の故郷であるポルトガルの在る方向を向いており、ポルトガルをも含む平和を願っているかのようにも感じるのは私だけではあるまい。
実際にこの丘の頂上に立ってみて、キリスト像を見上げたり、景色を眺めても、どうしてここへ来たかったのか理由は分からなかった。ただ無性に心の安堵感だけが残った。
   出典: PREFEITURA