「屋久島の位置」
日本の南の島に行きたくなり、日本地図を広げた。薩南諸島と描かれた地域に注目するとそこは鹿児島県に属していた。九州から南に大隈諸島、トカラ列島そして奄美諸島の順に浮かんでいる地域を指す。大隈諸島には黒島、竹島、硫黄島、口永良部島、種子島そして屋久島がある。トカラ列島には口之島、中之島、平島、諏訪之瀬島、悪石島、小宝島、宝島がある。奄美諸島には奄美大島、加計呂麻島、喜界島、徳之島、沖永良部島そして与論島がある。与論島のさらに南に沖縄県がある。

「屋久島の森」
アニメ映画「もののけ姫」の舞台としても知られている白谷雲水峡を訪れた。天気は朝から快晴に恵まれていた。入り口に入ると白谷川の清流がザーザーと水音を奏でている。みずみずしい森の遊歩道を数十分歩くと、かなり大きな岩が重なり合った場所に出る。階段は作られていないので、登りやすそうな岩を見つけて登り進む。てっぺんの平べったい岩は「憩いの大岩」という。ここからは白谷川の渓流がよく見える。岩をつたい歩きながら川べりまで降りて、緑の森が映る澄んだ水に手を入れた。ひんやりしていた。川上から川下へと吹き抜ける風もひんやりしており、心地よい。私達大島ファミリーは大きくて平たい岩の上に腰をかけ、持参したお弁当を広げ朝食をとった。朝8時であったが周囲には誰もいなく、私達のみがこの場所を占有していたことに幸福感を得た。再び歩き始めること数十分、ヤクシカに遭遇。単独で何やら森の木の芽や葉を食べている最中、 私達は少し 興奮気味でシャッターを切った。次に“弥生杉”がある方面に向かった。この当たりから、森は実に神秘的である。地表や樹々はしっとりした緑の苔やシダ等に見事なまでに覆われている。間近で見れば見るほど、今まで気に止めることもなかったその複雑且つ精巧に絡み合ったミクロな生命世界が浮き彫りにされた。いよいよ“弥生杉”に到着。この杉の紹介として、樹齢が約3000年、標高が26メートル、周囲が8.1メートルと看板に表記されていた。
    
因みに現在の屋久島第一の巨樹は“縄文杉”と呼ばれ、樹齢が約7200年、樹高が25.3メートル、周囲が16.4メートルだそうである。
厳しい自然環境に耐え抜き、今も生き続ける“弥生杉”、私がこの世を去っても行き続けるであろう弥生杉、この島がもつ自然エネルギーのスゴサに唯々驚嘆し、頭を垂れるしかなかった。                       出展:屋久島ポータルサイト

「アオウミガメの産卵」
5月半ばから7月末まで、永田いなか浜では、天候の悪い日を除いて毎晩アオウミガメの観察会が開かれている。私達が訪れたのは7月中旬。夜9時には既にウミガメ館近くの空き地に20人ほどの参加者が集っていた。係員の説明と注意を聞き、十数人のグループとなって係員についていく。懐中電灯やカメラのフラッシュは厳禁である。夜空には満天の星々と天の川が輝いている。途中、私は暫く砂浜に仰向けに寝そべり天空の輝くショーを眺めた。再び歩き始め人の群れに追いつくと、静寂な中、体長が1メートル近くあるアオウミガメの姿が見えた。係員がペンシルライトで後部を照らすと、ピンポン玉のような卵が次々に産み落とされているのがわかる。カメの頭側に移り、顔を見てみると目から涙を流していた。その光景は勇ましく果断であった。産み終えると姿勢を変え、前足を使って器用に卵に砂をかけ埋めてしまう。その動作は実にダイナミックで、そばに座っていた娘は全身砂を浴び、痛かった様である。砂を埋め終えると、180度方向転換、海の方へ向き、瞬く間に静かな夜の海へと帰っていってしまった。
 エコツアー総覧

「最高の宿環境」
私達がお世話になった宿は上屋久町宮之浦にある杉の舎・仙の家というところ。屋久島生まれの屋久杉工芸作家のお店兼宿である。店の敷地内に屋久杉工芸のギャラリー、屋久杉の箸作り体験ができる「仙人さんの箸」コーナーもある。又、ギャラリー隣には屋久杉のテーブルを配した喫茶室がある。この宿に宿泊して私達が非常に感激したことが2つあった。

1つは、開放感溢れる五右衛門風呂。樹々の合間から白谷川を見下ろすように設けられ、絶えず聞こえる川のせせらぎは何よりの贅沢である。さらにここでは、風呂を焚いたり湯温を調節したりすることに発揮しているのが薪であり、その香ばしい香りが湯気に混じり、ほのかに臭覚に伝わってくる。とても心地よい。

もう1つは宿のすぐ横に流れる白谷川での川遊び。宿のお上さんから教えてもらった場所である。川上の方へ大小の石を越えながら100メートルほど進むと川が左右に別れる。左側の川へ進むと、樹々がまとまって生えたところに出る。樹々の袂の川べりにかわいらしいビーチが佇んでいる。ここを流れる川だけがこの近辺では最も川幅を広く保ち、ゆったりとしている。私
達の他には誰もいない、まさにプライベートビーチである。娘はビーチで砂遊び。妻は平泳ぎを楽しむ。水深は深いところでも1メートルぐらい。私は開放感にさそわれ一糸まとわず底岩につかまり潜水。川の流れを全身で感じながら楽しむ。その姿を妻が写真に収めようとすると、私もすっかり乗り気になって、ポーズをとったものだから娘は大爆笑。

大自然のなかでしばらく裸体になってみると、これまでの社会生活のストレスがスゴク些細なことのように感じられた。この体感は私にとってとても新鮮であり、今後の社会生活における大きな糧となった。