2007年3月友人の計らいでフィリピンはルソン島のとある村で闘鶏を見る機会を得た。飼い主に抱えられた鶏の脚は震えていた。闘いは間近であることを知っているのか?ギャンブルに熱中する男たち、殺るか殺られるかで血気立つ鶏たちの興奮さめやらぬ会場はもう目の前だ。会場は地元の男たちで溢れていた。飼主に連れられて入場した両鶏は故意に顔を近づけられ威嚇し合っている。観客はどちらに賭けるか叫んでおり、まるで市場のセリのような熱気だ。片足首に付けられた刀のキャップが外され、いよいよ決闘が開始された。
                                  
闘鶏は合計5試合見る羽目になった。どちらか一方が先にぐったりと倒れるまで或いは、明らかに死んでしまうまで闘せられ、その勝負をつけるようである。飼い主の手から離れた鶏が羽を広げ飛び上がりながら攻撃にでる。攻撃の度に喚声が上がる。あっという間に勝負がつく場合もあれば、両鶏がほぼ同時に地面に倒れる時などは、先に一方が倒れるまで、レフリーに首根っこをつかまされ何度も何度も闘わされている場合もあった。勝負がつくとペソ(フィリピンの通貨)が行き交い、そして係りの人たちが飛び散った羽や血を手際よく片付け次の闘鶏が開始される。

フィリピンでは闘鶏はいまだ合法ギャンブルとして盛んのようだが、賭け事のために故意に刀をつけられ命つきるまで闘わせる行為に抵抗を感じた。